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BA100 片面ずつ試料表裏に露光可能 *生産終了

試料裏面アライメント露光装置 BA100
*  本製品は生産終了となりました。今まで多数ご採用頂きましてありがとうございました。

新型BA100(新型BAシリーズ)は2023年発売となります。

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改良のため仕様・意匠は変更されることがあります。写真はBA100。

装置の概要・目的


表裏で製造プロセスの異なる試料の逐次両面露光に対応するマスクアライナーです。
一次露光でパターニングされた第1面のアライメントマークの裏面の同じ位置に二次パターンをアライメント・露光できます。
コリメータレンズ方式ランプハウス搭載機 → BA100。インテグレータレンズ方式ランプハウス搭載機 → BA100iです。

本装置は一般的なコンタクト方式マスクアライナーの機能に加え、試料の第1面に予め形成されたアライメントマークに対して、その裏面(第2面)の指定された位置にマスクパターンをアライメントし露光することのできるマスクアライナーです。
従来の両面同時露光装置では対応が困難な、試料表裏で製造プロセスの異なるデバイスに対応可能なシンプルで応用範囲の広い試料アライメント露光装置です。

カスタム仕様につき写真とは一部異なる場合があります

特徴


・ 逐次式両面露光システム
・ 試料の着脱が容易なフロントスライド式ステージ
・ インテグレータレンズ方式高性能UV光源装置搭載(オプション) 型式はBA100iとなります。
・ 光軸合わせが容易なUVランプアークモニタ装備
・ 試料吹上機能 試料を下から吹き上げることによりマスクとの密着性を改善します
・ 球面摺動式レベル機構(オプション)
・ UV波長選択フィルター(オプション)
・ 不定形試料に対応するカスタム試料台(オプション)
・ プロキシミティ露光時のギャップ設定が容易なZ軸測長器(オプション)
・ 積算光量計(オプション)

試料裏面アライメントのシステム概要


最初に試料の無い状態で下側からマスクのアライメントマークを観察し画像を取り込み(メモリ)します。次に試料の予め形成された面を下に、新規露光面である面を上に向けて試料台にセットします。試料裏面のアライメントマークを裏面から観察し、このライブ画像とメモリされたマスクのアライメントマークを同時に表示し、これらを一致させるようにアライメントします。その後、試料-マスクをコンタクトさせて露光します。搭載される裏面観察用双対物2視野顕微鏡は左右対物レンズを最小18~最大80mmまで調整可能です。(対応する開口部付き試料台が必要となります)
試料-マスク面同士の平行を調整する機構を持ち、近接動作は微動が可能です。またコンタクト圧はエアシリンダによって調整が可能です。

仕様


1. アライメント形式

  1. マスク位置固定(基準側)、試料位置アライメント(移動側)方式
  2. マスク-試料表面観察によるアライメント(通常)およびマスク-試料裏面観察によるビデオアライメント(裏面アライメント)

2. アライメントステージ

  1. X軸ストローク ±5mm 手動 微粗動ツマミ
  2. Y軸ストローク ±5mm 手動 微粗動ツマミ
  3. Z軸ストローク粗動 0~5mm エア駆動 上昇端高さはダイアル設定
    コンタクト圧調整可能(圧力レギュレータ、ゲージ装備)
    上昇/降下速度はエアスピードコントローラーにて独立設定可能
  4. Z軸ストローク微動 ±125μm ネジ送り 微動レバー
  5. Z軸位置測定 ミツトヨ製リニアスケール(オプション項目)
    分解能1μm、カウンタ0リセット機能付き
  6. θ軸ストローク ±5゜ 手動 微動
  7. レベル調整 標準仕様 3点ネジ送り式平行調整機構
    球面摺動式角度調整(押付倣い式機構) (オプション)
  8. 試料装填方法 試料装填のためにステージを前後スライド可能
    ステージ操作によりマスク観察位置に影響を与えない構造。

3. 上側顕微鏡(通常のマスクアライナー)

  1. 観察方式 双対物CCD&モニタ観察顕微鏡
    上方からマスクパターン面およびウェハ表面を同時に観察します
  2. 使用顕微鏡 株式会社ルミナス製 CCD顕微鏡 型番 LWS-2-4-40-P (2台)
    総合倍率 9インチ時 約100倍 モニタサイズによる
    光学レンズ倍率 4倍
    WD(作動距離) 40mm 顕微鏡端面から
    焦点深度 100μm以上
    分解能 約 4μm
    視野範囲 約 横1.6(2分割時0.8) × 縦1.2mm
    ※左右CCDの映像を1モニタに映すため横の視野は半分になります
    マウント ペティマウント
    照明方式 高輝度赤色LEDによる同軸落射照明
  3. CCDカメラ 1/2インチ 41万画素白黒CCDカメラ 2台
  4. Z軸(FOCUS調整) 左右独立 ±1.5mm (手動)
  5. 対物レンズ間距離 20~80mm X軸(横)方向
  6. 前後位置調整 左右独立 ±3mm 手動
  7. 観察照明調整 左右独立照度調整

4. 下側顕微鏡(裏面観察アライナー)

  1. 観察方式 双対物CCD&モニタ観察顕微鏡
    下方からマスクパターン面またはウェハ裏面を観察します
  2. 使用顕微鏡 株式会社ルミナス製 カスタム仕様ロング顕微鏡(2台)
    型番 L-LWS-13-160
    総合倍率 9インチ時 約100倍 モニタサイズによる
    光学レンズ倍率 4倍
    WD(作動距離) 13mm 顕微鏡端面から
    焦点深度 100μm以上
    分解能 約 4μm
    視野範囲 約 横1.6(2分割時0.8) × 縦1.2mm
    ※左右CCDの映像を1モニタに映すため横の視野は半分になります
    マウント Cマウント
    照明方式 高輝度赤色LEDによる同軸落射照明
  3. CCDカメラ 1/2インチ 41万画素白黒CCDカメラ 2台
  4. Z軸(FOCUS調整) 全体 ±3mm。左右独立 ±1.5mm(保守用:工場出荷時に調整済み)
  5. 対物レンズ間距離 18~80mm X軸(横)方向
  6. 前後位置調整 左右独立 ±3mm 手動
    観察光軸およびフォーカス調整軸はマスク取付面に垂直

5. 画像処理および表示出力

  1. 処理装置 画像メモリ機能付きセンターワイプ装置
  2. 主な機能
    ① 左右観察像(2入力)を1モニタ(1出力)の左右に振り分けて表示(ワイプ機能)
    ② 左右顕微鏡の単独画像を1モニタに表示(単視野表示機能)
    ③ 表示画像のメモリ(画像取り込み機能)
    ④ メモリ画像とライブ画像の単独表示および合成表示
    ⑤ 上側(左右)/下側(左右)顕微鏡系統の切り替え機能
  3. モニタ 9インチ モノクロ CRT 1台(入手状況により15インチLCD)

6. マスクホルダ部

  1. 開閉方式 ヒンジ開閉方式(手動) メカロック付き。マスク取付時に使用。
    試料装填はステージ前後スライドにて行います。
  2. マスク固定方式 真空吸着固定
  3. マスクサイズ 最大 □5インチ 厚さ 最大 t=2.3mm程度
  4. 納品時マスクホルダ 各種選択
    サイズ変更はマスクホルダの交換により対応します。
  5. 材料等 アルミ合金(YH75)超硬質黒アルマイト・研磨

7. 試料台部

  1. 試料サイズ 最大 φ4インチ 厚さ 最大 t=500μm程度
  2. 納品時試料台 各種選択
    サイズ変更は試料台の交換により対応します。
  3. 固定方式 真空吸着固定
  4. 真空溝詳細 お客様試料およびマスク仕様によるカスタム製作
    真空系2系統独立(オプション)  内側のみ、または内側+外側をハンドバルブ切り換え。
  5. 材料等 アルミ合金(YH75)超硬質黒アルマイト・研磨
  6. 試料吹上機能につきまして
    試料台の試料吸着ラインを真空から正圧に切り換え、試料裏面からエアで押し上げることで試料とマスクの密着性を改善します。
    薄手試料など剛性の弱い試料は通常試料台の真空溝に吸着され、表面が凹状態になっている場合があります。吹上コンタクトでは試料の真空吸着が解除され、さらに試料裏面からのエアにより均一に押し上げられることから、よりマスクへの密着性が改善されます。そのため薄手試料や低剛性試料での露光において、より高精度なパターン転写が期待できます。
    プロキシミティ露光モードでは使用できません。
  7. 試料台表面デザイン例(案)
    試料台はお客様のご使用になる試料サイズ、アライメントマーク位置などに合わせて個別に設計・製作しております。製作前に試料台図面にてご確認頂けます。試料台開口部が試料裏面観察可能エリアとなります。

8. UV光源装置

  1. 光学形式 インテグレータ方式(オプション) UV波長選択フィルター(オプション)取付可能
  2. メーカー型番 ㈱ 三永電機製作所 UVE-251S+EL-100
  3. 有効露光面積 約φ100mm
  4. 照度均一度 ±5%以内
  5. 主波長 365、405、436nm
  6. UV照射強度 約35mW/c㎡ 以上 at 365nm
    ウシオ紫外線照度計UIT-101にて測定時。ランプ初期時。
    (標準仕様ランプハウス)
    光学形式 コリメータレンズ方式   UV波長選択フィルター取付不可
    有効露光面積 約φ80mm
    照度均一度 ±15%以内
    主波長 365、405、436nm
    UV照射強度 約10mW/c㎡ (at 405nm)
  7. 使用ランプ 三永電機製作所 超高圧Hgランプ 250W L2501L
    ランプ平均寿命 約1000時間
  8. 露光量設定 タイマーによる設定。
  9. シャッター開閉 ロータリーソレノイド方式
  10. 光軸調整 XYZ3軸調整方式。
    シャッターを開かずに光軸調整ができるアークモニタ装備。インテグレータレンズ方式の場合。
  11. 露光解像度 ライン&スペース 1~2μm インテグレータレンズ方式の場合。
    フォトリソグラフィプロセス前後工程等の諸条件、使用材料などにより変化します。マスクアライナー単体での保証はできません。
  12. 冷却方式 強制空冷
  13. 電源装置 トランジスタスイッチング定電力制御 直流スターター式
    出力電力安定度 ±1% 以内
  14. UV遮光 ランプハウス露光レンズ部にUV遮光フィルムを貼り付けます。

9. 積算光量計 オプション項目 標準ではタイマー制御となります インテグレータレンズ方式の場合選択可能。

  1. 光量計型番 三永電機製作所製 積算光量モニター SEC-502S
  2. システム構成 積算光量モニター(本体)、センサー、ケーブル等付属品
  3. UVセンサ測定波長 350 or 420nm 選択。
    上記波長照度にて積算光量が一定になるように時間制御します。
  4. 露光量設定 エネルギー量(mJ)近似数値指定による。
    水銀ランプ照度低下に連動した露光時間自動制御。
    簡易照度測定機能付き。
  5. 露光開始 スタート/停止は本体制御ボックスからも操作可能。
    UVセンサの測定波長はご使用になるフォトレジストの特性に合わせて下さい。

10. システム構成

  1. BA100またはBA100i (試料アライメント露光装置)本体
  2. 制御ボックス(本体に取り付け)
    ① 真空制御 マスク、試料、球面の固定
    ② 空圧制御 試料台Z軸、試料吹き上げ (圧力レギュレータ&ゲージ付き)
    ③ 顕微鏡照明制御 上下左右4系統独立
    ④ 画像処理 顕微鏡上下切替、キャプチャ、フリーズ、ライブ表示独立ON/OFF
  3. 画像処理装置(フリーズワイプ装置、CCU、モニタ、各種ケーブル等含む:別置き)
  4. UV光源装置 ランプハウス(本体に取り付け)および電源装置(別置き)
  5.  積算光量計システム(オプション:別置き)
  6. Z軸ギャップ測長器/表示器(オプション:別置き)

11. ユーティリティ

  1. 真空 26.6×10^3 Pa 以下 試料、マスク、球面固定用
    接続チューブ径 φ6mm
  2. 空圧 0.5 MPa 以上 試料台Z軸駆動、試料吹上機能
    接続チューブ径 φ6mm
    真空ポンプおよび空圧コンプレッサーは付属しません。
    空圧一次側チューブ接続部分は外径φ6mmウレタンチューブが接続できるようにしておいてください。
  3. 電源 AC100V 15A オプションの真空・空圧ポンプは除く

12. 外形寸法・環境条件

  1. 本体寸法 幅700×奥行き600×高さ700mm(フットプリント)
    操作時にフットプリントをオーバーします。設置場所は装置後部、左右方向300~400mm程度余裕を持ってください。
    設置用デスクは付属しません。オプション。
  2. 環境条件 温度 22±3℃、湿度 20~80% ただし結露しないこと 
裏面観察アライナー時の作業工程概略


本装置の一般的な作業工程については下記フローを想定しています。予め試料露光面とマスクパターン面の平行やコンタクト圧力などが調整されているものとします。

《準備フロー:下側顕微鏡アライメント作業》※上側顕微鏡は使用しません。

  1. マスクホルダ部を開きマスクを取り付けて真空吸着します。試料はまだ取り付けません。
  2. マスクの左右アライメントマークが観察できるように下側左右顕微鏡を位置決めします。
    モニタ左右視野のほぼ中心に左右アライメントマークがくるように左右顕微鏡の位置やフォーカスを調整します。
  3. 顕微鏡は左右独立してXYZ軸方向に移動可能です。Z軸方向に関しては左右同時に上下することもできます。
  4.  画像をフリーズ(メモリ)します。フリーズした画像とライブ映像が合成されて表示されます。
  5.  ※これ以降、下側顕微鏡のXY位置を変更しないことにします。(フォーカス方向を除く)

《作業フロー》

  1. ステージを前方に引き出し、試料台上に試料を真空吸着固定します。
  2. ステージを奥側へ移動させます。
  3. 試料台を上昇させます。マスクと試料の間にはアライメントギャップ(数十μm程度)を設けてください。接触しているとアライメント時に擦れてしまいます。
  4. 顕微鏡のフォーカスを試料裏面に合わせます。
  5. 予め取り込んだマスクのアライメントマーク(フリーズ画像)と試料裏面のアライメントマーク(ライブ画像)をモニタ上で観察しながら重なるようにアライメントします。
  6. 試料がマスクに接触するまで、ゆっくりと上昇させます。コンタクト圧を調整します。
  7. UV光源装置で紫外線を照射し露光します。
  8. 試料台Z軸を降下させ、ステージを前方へ引き出します。
  9. 試料の真空吸着をオフして試料を取り出します。(以下、試料を交換して継続)

※仕様は改良のため予告なく変更することがあります。

機種別カタログ(PDFファイル)


この製品のPDFカタログ


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